こんにちは。都筑区の放課後等デイサービスFORTUNAです。
FORTUNAも含め、いろいろな事業所で「SST療育に取り組んでいます」という文言がよく書かれています。しかし、その実態は千差万別だと思います。
SSTはソーシャルスキルトレーニングの略称です。ただこの言葉は漠然としてわかりにくいと思います。そもそもソーシャルスキルとは何なのでしょう。SSTについてしっかりと説明を受けられていたら良いのですが、FORTUNAとしてしっかり説明しておかなければならないと考え、今回からソーシャルスキルトレーニング(SST)について、お話しをしたいと思います。
一般的にソーシャルスキルの定義とは・・・
・スムーズな話し手の交代や相互性
・相手を理解する
・話題を共有し維持する
・相手の情動に気づく
・アイコンタクト
・相手との距離感
などがあげられます。
こうした説明はどれも、ある程度は正しいのですが、人は相手のソーシャルスキルを、その相手が対人的やりとりに関わっていると認識しているときにのみ評価するということを暗に意味しています。けれども実際は、例えば列に並んで待っているいるときや教室で静かに座っているときなど、誰かと直接やりとりしていないときでも、私たちのソーシャルスキルは活発に発揮されているのです。
一般にソーシャルスキルは「他者と効果的に空間を共有すること」、あるいは「さまざまな状況において他者に効果的に適応すること」と考えられます。
まとめてみると、現代社会で求められるソーシャルスキルは、「対人関係を円滑に築き、そして維持するための術やコツ」と言い換えることができます。
今まで子どもたちには「人に迷惑をかけてはいけません」「友だちとは仲良くしなさい」といった抽象的で精神論的に身につけさせてきました。しかし、世の中も大きく変化し、子どもたちの生活も多様化し、抽象度が高い教え方のみではなかなか伝わりにくくなってきました。外遊びが少なくなり、一人でのゲーム遊びやYouTube動画をみるなどが主流となってきているため、友だちとの遊びの中から得られる気づきの体験も少なくなってきているのでしょう。
残念なことに、こうした背景から子どもたちがイメージできるようにどういった考え方をすればよいか、どんな風に行動すれば良いか、そしてさらに教えることが難しいとされる気持ちや感情の表現や受け止め方までを含めて、困り事の有無に関わらずわかりやすく教えていく必要性が高まってきているのです。
簡単にいうと、これらの練習がソーシャルスキルトレーニングと言われるものになってくるのです。
次回からは、不定期ですが具体例やもう少し深掘りをして考えていくことにします。
<続く>