都筑区放課後等デイサービス FORTUNA  境界知能について⑥

都筑区の放課後等デイサービス FORTUNAです。

 

毎日、昼夜の寒暖差が大きい日が続いております。皆様、くれぐれも体調の悪化にはご注意ください。

 

さてWISC検査は、人における一部の能力を測定していること、また、一方で勉強のつまづきの原因を探るうえで有用な情報を得る可能性があることを、ブログの①~⑤までで説明しました。

 

そのことを踏まえ、今回は知能検査における注意点について説明します。

まず、問題点としてWISC検査の結果を、具体的にどのように学習支援に結びつけていけば良いかわかりにくいところです。

 

子どもたちの学校や学習面での困りごとのなかで代表的なのが、漢字が覚えられない。先生からの指示が通らない。文章理解が難しい。計算ができない。板書を書き写すことが苦手。などだと思います。

 

WISC検査の主要指標が低い場合の困りごとに当てはめると、

「言語理解(VCI)」が低い場合、知識や語彙力が少ないため、先生の指示が通らなかったり、人に上手く説明することができなかったりします。

「視空間(VSI)」が低い場合、視覚から得た情報を上手く捉えることが苦手です。そのため、図、グラフ、表、地図などを読み取ることが難しいという傾向にあります。

「流動性推理(FRI)」が低い場合、問題の概念を理解したり、論理的に考えたりすることが苦手であろうと推測できます。

 

このように困りごとと照らし合わせ、「そうだったんだ」とある程度の理解は出来ますが、ただWISCなどの知能検査は、そもそも学習において苦手なところを見つけるために開発されたものではなく、あくまで知能水準を客観的に測るために作られたものだということです。

 

問題は「だから今後どうしていけばよいの?」というところに、保護者のみなさんはお困りだと思います。

 

このことは、FORTUNAをはじめ真面目に療育に取り組んでいる事業所では、「どのような支援を行っていくのがよいのか」と日々悩み、考えている、考えなければならない問題だと考えています。

FORTUNAでは、今まで説明してきているような内容を職員間で共有し、WISC検査の結果を提出されている方はそれらを参考にして、今後の課題として取り組むようにしています。(FORTUNAの取り組みに関しては、利用されている方はプログラム療育や専門的支援を通してご理解頂いていることと思います)

 

さて、ここで問題なのは、「知能検査ではわからないこともある」ということに注意が必要ということです。

発達障害における学習障害(LD)により、読み書きや計算する力が低下している場合もあるのです。この場合は、知能的にはあまり問題がなくても、学習に関する中枢神経機能が上手く働いていない状態を指しています。

読むことや計算することが難しいという困りごとがあっても、知能検査においてIQが一定水準以上あり、下位項目にも大きなばらつきがみられない場合もあります。

そういった場合に備えて、学習障害である可能性を視野に入れて調べていかなければ、「問題なし」とスルーされてしまう可能性があるのです。

知能検査を受けた結果、一定水準の評価が出たからと安心してしまい、逆に支援を受けるチャンスを逃してしまうようなことがあれば、それは支援においてよくないということになります。

またそう行った場合、「知的に大きな問題なし」と判定されているにもかかわらず、何らかの困りごとがあるのだとしたら、どういう支援をしていけば良いのかの「先の見通し」も立てづらくなってきます。

 

話は変わりますが、今回、WISC検査において非常に大きな問題が発生したので注意喚起をしておきたいと思います。

別事業所の案件ではありますが、簡単に言いますとその事業所でWISC検査を実施し、誤った検査結果を保護者の方に出していたという問題です。

知能検査は、その検査の特異性のため毎月受けることができるというものではありません。(実施してから次の検査まで1年以上の間を空けなければなりません)そのため1回の実施に非常に重みがある検査なのです。またその検査結果は療育施設における支援方法にも影響を与え、子どもの将来の成長に大きな影響を与える可能性があると考えると、このような間違っている結果を、保護者に提出していることについては、ただ驚くしかありません。

また、その事業所で実施されている療育が本当に子どものことを考えたものであるのかどうか、非常に心配になります。

 

この検査結果は、お子様の将来においての方向性を決めるために非常に重要なものです。これからWISC検査を受けさせてみようとお考えの保護者の方は、実施施設の選択および結果には十分に注意をしていただき、疑問があればその実施事業所に必ず聞くようにしていただきたいと思います。

 

次回は、「境界知能と発達障害の関係性」について説明していきます。

 

興味のある方はお読みください。

 

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