都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 感覚⑤

こんにちは、都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。

前回は、「あっ!」と転びそうになった時の話で終わっていたと思います。

宇宙の話でも出てきましたが、簡単にいいますと視覚と前庭覚によってヒトはバランスを取ろうとし、そのためには姿勢を安定させなければならず、筋緊張(反射)が起こり身体の筋肉(骨格筋)の機能が作用します。要するに、バランスが崩れる(=体軸がぶれる)と考えなくても瞬時に姿勢やバランスを保とうとする機能があるのです。熱いところに手を触れた場合、「アツ!」と手を引っ込めるのと同じです。体軸がぶれてバランスを保とうとする場合の反射反応を「前庭脊髄反射」と呼びます。

バランスには動的(運動や活動中)、静的(静かに過ごしているやあまり動いてない状態)の2種類のバランスがあり、静的バランスは動いてないために、前庭覚に揺れを感じにくくなります。

よって、前庭覚が未発達の場合はこの反射が上手く作動しないケースがあるのです。

このように「姿勢が保てない」「じっと出来ない」などの場合は、前庭脊髄反射の働きが上手くいってない可能性があるのです。

次は視覚です。最初にも述べましたが、バランスには視覚と前庭覚が重要です。前庭覚と視覚に連動性があり、前庭覚が働いているとき(動いているとき)は、視覚にも影響があり像がブレて見えてしまいますから、それを補って視界を安定させ像がブレないようにする必要性が出てきます。それを「前庭動眼反射」と呼びます。

前庭覚や前庭動眼反射の片方もしくは両方が未発達の場合、「キャッチボールが苦手」「よくぶつかる」「黒板の文字を上手く、早く書き写せない」などの困り事が起こり得ます。(空間認知能力の問題も含まれてくる場合もあります)

このような状態(書字に問題があるなど)が見られると、この子は学習することに何か問題があるのかな?と考えられることもあります。言わゆる学習障害(LD)と言われている子どもの中には、この前庭覚と視覚に問題を抱えている子どもたちもいるということを、理解してあげて欲しいと思います。

次回は、今までの話をまとめてみましょう。



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