都筑区放課後等デイサービスFORTUNA      SSTへの取り組み例

こんにちは。都筑区の放課後等デイサービスFORTUNAです。

 

前回、SSTについて簡単に説明しましたが、保護者の方からご質問をいただきましたので紹介します。

 

内容は「「教示」や「般化」について、FORTUNAでは、どのように取り組んでいるか」という内容でした。

 

私たちは、子どもたちができる限り社会的に自立ができるようになるためのプログラム療育を毎日実施しています。

その一つの取り組みとして、FORTUNAで活動してもらっている間は、当たり前の言葉や会話、すなわち「こんにちは」などの挨拶の言葉、「ありがとう」などの感謝の言葉、「ごめんなさい」などの謝罪の言葉、自己紹介の言葉、など、生活していく上で必ず必要になる言葉をスムーズに言えるようになるための練習を行っています。

また、「自分のことはできるだけ自分で行うことができる」ように促しており、自分の持ち物は自分で運ぶ、自分で使った玩具は元ある場所に自分で片付ける、自分で読んだ本は自分で本棚の元の位置に片付ける、送迎時の電話なども徹底してやってもらっています。

学校からの送迎時にも、行動の切り替えや挨拶を促すなど、FORTUNA以外の場面でもFORTUNAで学んだスキルを活かせるように、声掛けを行っています。

これらがいわゆるSSTにおける「教示」であったり「般化」と呼ばれるものです。

 

また、SSTの④でお話ししましたが、FORTUNAでは、「教示」「般化」を行いながら、一人一人にスキルの実行を促すようにタイミングよく働きかけ(プロンプトといいます)、「フィードバック」を行うようにしています。

そのためFORTUNAで活動している子どもたちは、気持ちの切り替えが上手に出来るようになり、半年も経てば何事も自分でテキパキと出来るようになっています。

 

ただ、「家ではなかなかできないので、どうすればよいのでしょうか」という質問もありました。

 

実際にFORTUNAという家庭ではない別の集団(社会)ではできているので、社会性は育めていると考えています。

では、なぜ、家庭では難しいのでしょうか?

 

1つの理由として、今まで自分でできることも親にやってもらってきたために、その行為が習慣化され「本当は自分でできるのに甘えてしまってやらない」ということが考えられます。このことは、親による過干渉や過保護が原因の場合があります。

 

「過干渉」とは、子どもが自分で考えたり、行動する機会を奪い、親が必要以上に介入してしまうことを言います。これは、子どものことを思いすぎ、子どもが失敗することに対して先回りして口を出したりして、子どもの貴重な失敗体験をするチャンスを奪うということにもつながりかねません。

子どものためという気持ちはわかるのですが、度が過ぎると子どもの自主性や自立を育みにくくなり、将来的に人間関係や意思決定に影響を及ぼすことがあると考えています。

 

そのためFORTUNAでは、何事も1日の計画に沿って、切り替え、切り替えの連続を行い、プログラムを進めていきます。その過程で失敗をしてもその失敗から学んでもらうため、根気強く子どもたちに正しい行動を教えることを日々続けています。

 

家庭において子どもがゲームをやり始めたり、動画を見始めたらなかなかやめることができないなど、子どもの気持ちや行動の切り替えが難しいというお話しはよく聞きます。しかし、家庭内のことについては、私たちが干渉できないことも多くあります。

 

FORTUNAでは、般化が上手くいって切り替えがスムーズに出来ているので、家庭でもできるはずです。まずはやることができる時間を明確に決めて、約束をしてからゲームなどをやってもよいという許可をだすことが必要だと思います。

 

親として冷静かつ毅然とした態度を見せなければ、子どもは切り替えが出来ずにズルズルとゲームや動画をやる、見ることに繫がります。また、それがしっかりと出来た場合は、子どもを褒めて次回につなげていけばよいでしょう。

この褒める行為が、SSTのフィードバックということになります。子どもが実行した行動に対して、褒めることは学んだ行動を使ってみようという意欲にもつながります。ご家庭でもぜひ試してみて下さい。

 

放課後等デイサービス FORTUNA