こんにちは。都筑区の放課後等デイサービスFORTUNAです。
さて、乗務員の事務所に入れてもらうことが出来ずに、不安でいっぱいでしたが仕方がないのでコカコーラの自販機横のベンチに戻ってきました。
ベンチに腰掛けながら、ただひたすら時間が過ぎるのを待っていました。
その時です。誰もいないはずのバスターミナルでしたが、人の視線を感じたのです。
「あれ?誰かに見られている?」
それも一人ではありません。割と多めの人の視線を感じました。その視線を感じる先には、ターミナルの屋根を支える太い柱があるだけです。
「なんか変だな」と思いつつ、その柱を凝視したのですが何も見当たりません。「気のせいか」と思いつつも、何故か目は柱から離れませんでした。
暫く、その柱を見つめていたときです。暗くてよくわからなかったのですが、その柱の陰からこちらの様子を伺う人影らしきものが見えました。それも一人ではありません。よくよく観察していると、あちらこちらの柱の陰から人影らしきものがこちらの様子を伺っているではありませんか。
「これは、ちょっとマズいかも」と全身に悪寒が走りました。
しかし、次の瞬間その人影は見えなくなりました。
「ここは落ち着いてどうするべきか考えよう」と冷静になるように自分に言い聞かせ、「よし。一旦この場所を離れよう」とすぐに決断し、バッグをもって先程周回した街のほうに歩き出しました。
何回も後ろを振り返りましたが、幸い、誰も後をつけてきませんし気配もありませんでした。「ただの気のせいだったか」とちょっと安心し、定位置のコカコーラ横のベンチに戻ろうとしたときです。
建物の陰から大きな人影が現れました。「マジか!」もう気分は最悪です。一番恐れていたことが現実に起こってしまいました。
「ヤバいことになってきたぞ。何とかしなければ」と無茶苦茶、焦り始めました。平静を装いつつ、足早にベンチに向かおうとしますが、道路が凍り付いているのと怖さのため上手く歩けません。そうこうしているうちに後ろを振り返ると、先程よりも人数が増えているではありませんか。
「げげっ!」
このあと、大勢の人影を従え、バスターミナル周辺を数回回ることになったのですが、人数が増えた人影は一定の距離を保ってしっかりついてくるのでした。
続く