こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
前回、【発達性協調運動障害がある子どもは、刺激が欲しいために固有感覚に自分で刺激を入れようとし(自己刺激行動といいます)、「走り回る」「飛び跳ねる」「姿勢を崩す」「飛び降りる」などの行動に出ます】と書きました。
しかし、【「走り回る」「飛び跳ねる」「姿勢を崩す」「飛び降りる」などの行動】などがあれば、必ず発達性協調運動障害(DCD:Development Coordination Disorder)となるわけではないのです。DCDの可能性も視野に入ってくるということです。
保護者の方で誤解をされている方のためにもう一度説明します。ヒトの成長、発達段階において自己刺激行動はすべての子どもに見られる行動です。幼少期の子どもは活発に動き回ります。親が危ない!と思うような行動を取ることもあるかもしれません。しかし、それによって子どもがすぐにDCDに直結することはないのです。
子どもの発達段階において自己刺激行動は、その子にとって必要な行動なのです。だから子どもはたちは屋外に出て木登りや鬼ごっこ、ボール運動、遊具遊びなど、汗まみれで日暮れまで遊びまわって自然に身体に刺激を入れているのです。(様々な事情から最近は屋外の公園や放課後に遊ぶ子どもの数も減少してきて、子どもの運動能力の低下が問題になっていいるようですが、昔の公園は子どもたちの歓声と笑顔であふれていました。教師をしていたころは午後5時になると校庭に行って多くの子どもたちに「早く帰りなさい」と帰宅を促したものです)保護者の方にはそのことをご理解していただきたいと思います。
しかし一方で子どもの発達の段階で固有感覚が上手く発達できていない、発達しにくい子どもたちがいるのも事実です。その子たちは本能で身体に自己刺激を入れたくてたまりません。だから他の子どもよりも強く刺激を入れようとする傾向にあるのです。
また、固有感覚の発達に問題がある場合が多いので、身体をスムーズに動かすことが苦手なので、「動き回る」「落ち着きがない」「不器用」などと誤解されやすくなります。この場合、子どものわがままな行動と明確に区別しなければならないので、お医者さんへの相談が必要になるかもしれません。
*(固有感覚は原始感覚の1つで、位置、運動、抵抗、重量の4つの感覚があり、筋肉の伸縮を感じ取る筋紡錘と関節の角度を感じ取る腱紡錘があることは以前に説明しました)
固有感覚のおさらいはこれぐらいにして、この固有感覚の友達のようなものに前庭感覚(前庭覚)というのがあることもお伝えしました。(平衡覚やバランス感覚を司る感覚です)
この前提感覚も原始感覚の1つなので、幼少期に子どもたちは刺激をもとめて動き回って脳に情報を入力しようとします。これは子どもの自然な成長過程なのです。
一方、前庭感覚が鈍麻(低反応)な子どもは、他の子どもと一緒に同じような遊びをしていても情報が入りにくいため発達が遅れてしまい、より強い刺激(感覚)を求めて動き回ってしまうことがあります。
周囲の人たちが発達の個人差に気づいてあげられない場合、誤解されやすく困りごとや生きづらさを感じてしまうのです。皆さんにそのことを理解していただくために、再度説明させていただきました。
前回までのことをもしお忘れならと思って前書きを書きましたが、ちょっと長くなりました。
いよいよ本題のトランポリンです。トランポリンが楽しい遊具であることは保護者の皆さんもおわかりでしょう。私も小学生の時に近所の大きな公園にあるトランポリンでピョンピョン跳ねていました。友達と飛び跳ねていて一度こけてしまうとなかなか起き上がれなくてフラフラになって、みんなで大笑いしていたことを今でも覚えています。
そんなトランポリンなのですが、ただの子どもの遊具ではないのです。実は子どもから大人まで非常に有用な健康器具だったのです。
次回はトランポリンの効果について詳しくお話ししましょう。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 心理・運動担当
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA トランポリン