都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 発達障害への理解④ 

こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。

<認知行動療法における介入方針の立案基本方針>

1)まず、子どもの困り事や辛いことの改善に焦点を当てます。この際、本当に困っているかわからない時にあえて困るような状況におくことは果たして重要でしょうか?・・・動機づけができるのならOKです。できないならNGです。

2)次に子どもが持っているスキルや能力、資源を以下に見つけ、活用し、伸ばしていくかを考えます。具体的に今何ができるのか。ベースとしてどんな資源があるのか。(資源というのは保護者や学校、友だちからのサポートなど)それらが有るかどうかをしっかりと見極めながら、まずはそのすでにもっているものをどんどん活用していこうとする視点です。

3)子どもの行動について、どこから変えると変えやすいかを考え、どこを変えると、次の問題を解決しやすいか考えます。
認知なのか?、行動なのか?あるいは本人自身ではなく周囲の対応を変えた方が良いのかを考えます。

具体的にいうと
学校に行きたくない子どもがいるとします。 学校に行くためにはどうすれば良いのか?そもそもその子は学校に行きたいのか、行きたくないのか。学校に行くことでどんなメリットがあると思うのか。どんなデメリットが子どもが学校に行くことを妨害しているのか。そういったところを周囲の人が共有しつつ、観察をしていきます。

もし子どもが「学校に行く」と決めた時の気持ちの反応をみても、ただ「よかった」ではなく、不安が強いのか、恐怖のようなもっと強い感情が出てくるのか。あるいは、落ち込みなのか。どんな気持ちが起こるのか、学校に近づくにつれてどんどん不安が高まってくるのか。そういったところを観察しなければなりません。

社会的スキル、対処的スキル、認知的再体制化においての目標設定としては、学校に行くことももちろん目標になると思いますが、さらにその先の目標としては、「学校で楽しく過ごす」「学校で楽しく勉強する」あたりが具体的な目標となり、その目標が定まり、子どもと共有することが出来れば、社会的スキルの場面では、例えば、朝、学校に行ったら友だちに「おはよう」というスキルを獲得していった方が良いでしょう。場合によっては、「久しぶり」と声をかけられたときにどのような反応をするのかというようなスキルを身につけておくことも必要です。
対処的スキルに関しては、例えばその不安が強まった時にどういう風に不安をコントロール出来るのか。あるいは学校で困った時にはどういう対応が出来るのか。例えば、保健室に行ったり、一時的に先生に相談したりするということも対処として活用しても良いでしょう。
認知的再体制化は次回(最終回)で。

要するに子どもの問題に介入する場合、必ずしも難しいところ(問題の根元)から介入し始めることは必要ではなく、やりやすいところから介入することが大切なのです。

都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 心理担当