こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
DCDについて続きです。実際、見学に来られた保護者の方の中でこの問題で悩まれている方も多いように思います。そのため、これからはDCD(発達性協調運動障害)について書く機会が増えると思いますが、ご理解ください。
ゲゼル(アメリカの心理学者・小児科医)の発達診断は、今日、外側から観察しうる行動や反応によって神経心理学的な成熟を判定・判断して、発達遅滞や障害を早期に発見し、治療や指導をおこなう方法を基礎づけたもので、現在の乳幼児健康診断や障害をもつ児童の運動などの発達診断にも受け継がれています。
子どもが誕生して最初の1から2年を通しての運動の発達傾向は、人間としての種としての特性を示しています。また、一般に子どもの実際の活動や文化的影響とは別ものとして根づいているものと考えられています。
次の5つの運動発達の理解は、長い間、多くの実践場面で子どもの運動発達支援のための手がかりとして有効であると考えられてきました。その5つを紹介します。
(A)頭部から足部へ発達していく
成長と発達の方向性の順序に関連があります。身体上部の筋のコントロールの達成の後、身体下部がそれに続くのです。
(B)中枢から末梢へ発達していく
体躯(胴体)や中心部に近接している身体の発達から、末梢あるいは末端部分の発達という順序があります。それゆえに
体幹運動コントロールと肩の機能は、肘、手首、そして指のコントロールされた機能に先行して発達していきます。下肢 においては、運動コントロールは、臀部から下腿部、足部、そして足指へと進んでいくのです。
(C)全体から部分へ発達する
運動発達は、身体全体から身体の部位へという傾向があります。すなわち粗大な全体的な反応から、動きの特殊なパターンの出現へと分化していくのです。例えば指や手でオモチャを扱うことは、肩や肘など、全体あるいは全体に近い身体動作から発現してきます。
(D)両側から片側へ発達していく
身体の両側から片側へ向かうという方向性が見られます。すなわち、最初の発達に表れる両側の活動に、どちらか一方の優先側の発達がみられるということです。例えば、乳幼児は、発達初期は両方の手で食べたりしますが、しかしその後は、どちらかの手や足を優先して行動を起こすようになります。
(E)粗大から微細筋へと発達する
子どもの頃は小筋肉群のコントロールが獲得される前に、大筋肉群のコントロールを獲得します。言い換えれば、粗大運動のコントロールは微細運動に先行するのです。例えばサッカーという競技スポーツでは正確さのためのパスやシュートにおいては、微妙にコントロールされた動きは、臀筋群や大腿筋群のような大きな筋肉や股関節から比較的小さな膝周りの筋肉、足首、そして足指などの筋肉へ移行していきます。書くことや切ることは、肩、肘、手首などのコントロールされた動きに続く微細運動の例なのです。
それでは次回も宜しくお願いします。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 運動担当
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 子どもの発達特性(DCD)